6月9日はロックの日ということで、マカオの音楽について紹介します。
マカオの音楽シーンについては、すごくニッチな話題ですが、マカオに住んでいる人のことを知る手がかりの1つとしておすすめです。
香港と中国の間で揺れ動く激動のマカオに暮らす、繊細なミュージシャンの心象風景に触れてみませんか?
マカオの音楽シーンとは
マカオでは、香港・台湾の歌手や、イギリスなどヨーロッパの音楽を好む人が多い印象です。
邦楽やアメリカの音楽が人気の日本とは、少々好みが違います。
最近はマカオでも若者を中心にK-popの人気が高く、韓国アーティストのコンサートもひんぱんに行われていました。
一方、クラブやライブハウスは少なく、限られた場所でしか遊べません。
その代わり、HUSH!などのフェスやバンドの大規模イベントが年に数回行われています。
マカオのミュージシャンは、広東ポップやバンドが人気なのはもちろんですが、エレクトロニカ(電子音楽)のアーティストたちも存在感を発揮しています。
4daz-leレコード
2000年に設立されたマカオのインディーズレーベルで、マカオで活躍するアーティストの作品を中心に音楽をリリースしています。
歌ものやバンドのほか、DJの作品も取り扱っていて、ドリームポップ、アンビエント、ノイズミュージックなど、コアでディープな音楽を紹介しているのが特徴です。
デジタル配信のほか、CDやアナログ盤も作っています。
BandCampで試聴ができます。
4daz-leレコードのアーティストを紹介します。
Evade(イベード)
Evadeは、日本でもライブやフェスに出演経験のあるエレクトロニカバンドです。
ボーカル、ギター2人、プログラム、VJという、ちょっと変則的な5人編成です。
日本で初めてのテクノカタログと名高い『TECHNO definitive 1963 – 2013』にアルバムが紹介され、ひそかな注目を集めました。
音楽はドリームポップ、ミニマル、ポスト・ダブステップなど。
サンプリングを多用した時に打ち込みの音に乗るはかなげな女性ボーカルが、繊細かつ独特の世界観を生み出しています。
Sonia(ソニア)
イベードのボーカル・ソニアによる、ソロプロジェクトです。
アルバムの1曲目「Question問題」は、マカオのTV局TDMの音楽アワードでベストミュージックビデオ賞を受賞しました。
夢見がちなボーカルの魅力はそのまま、のびやかなイメージのミュージックビデオが印象的です。
ちなみにビデオに出演しているのはソニア本人ではなく、モデルさんです。
Burnie(バーニー)
イベードのギター・ブランドンによる、DJプロジェクトです。
ハウス、ガラージ、ブレイクス、ドラムンベースなどをベースに、マカオの街をイメージした曲をリリースしています。
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Aki(アキ)
Aki名義で活動しているのは、マカオ在住の日本人アーティスト、福島章嗣(ふくしまあきつぐ)さんです。
マカオライトフェスティバルではプロジェクションマッピングの音楽を担当したり、マカオ内外で活躍しています。
仕事の合間に自分が好きな感じの曲作り。
一部@mabanua さんの #origamihomesessions のトラックとビートも使ってます。
バイオリン?良い感じ。 pic.twitter.com/oXgpXZBInN
— akitsugu_fukushima (@AKI_akitsugu) May 15, 2020
ピアノがメロディアスな優しい音楽が魅力です。
Ghostly Park(ゴーストリーパーク)
香港を中心に活動する2人組のグループです。
演奏だけでなく、2019年のマカオ音楽祭では音楽セミナーで教壇に立つなど、幅広く活躍しています。
ドラムンベース、ジャングル、フットワーク、ダブ、テクノなどをベースにミックスした音楽で、香港マカオロケを行ったおしゃれなミュージックビデオは必見です。
マカオの文化に触れてみよう
私はマカオに住んで初めて、マカオの音楽に触れました。
香港でも台湾でもそうですが、その土地で生み出された音楽を聞くと、暮らす人の世界観や肌感覚を追体験できるような気がします。
ぜひ聞いてみてくださいね。
マカオのガイドブックは地球の歩き方 マカオ 2018~2019がおすすめです。地図が素晴らしい。
以下におすすめのマカオ旅行本を紹介しておきます。
マカオ行ったらこれ食べよう!: 地元っ子、旅のリピーターに聞きました。
CREA Traveller Autumn 2019 (新しさと懐かしさと 香港・マカオ)