マカオの世界遺産「モンテの砦」は、高台にある眺めのいい観光スポットで、写真好きな方におすすめです。
イエズス会によって要塞として運営された場所で、聖ポール大学、教会(現在の聖ポール天主堂跡)とともにカトリックの大きな複合施設を形成していました。
絶景が楽しめる世界遺産「モンテの砦」の見どころを、マカオ政府公認ツアーガイドが余すところなく解説します。
360度の大パノラマ!絶景の撮影スポット
モンテの砦の1番の魅力は、眼下に広がるマカオ市街の風景です。
マカオ世界遺産の難所「ギア灯台」からマカオタワー、中国本土の広東省珠海市まで見渡せる砦の頂上は、写真好きなら思わずシャッターを切りたくなるような魅力にあふれています。
ここから見る聖ポール天主堂跡は、壁の薄さがハッキリわかってとても面白いですよ。
すぐ近くに中国との国境が見えるのは、日本人にとっては不思議な感じがします。
お天気のいい日は、吹き抜ける風がとても気持ちがいい場所です。
週末には、マカオ政府公認のストリートミュージシャンが演奏をしていることもあります。
要塞の面影を残す大砲台
モンテの砦のもう1つの魅力は、勇ましい大砲台のレプリカです。
かつてここが、マカオ最大の要塞「モンテの聖母要塞」だったことを思い起こさせます。
金色に輝くグランドリスボアを狙っているものは、記念撮影スポットにぴったりです。
ここは1622年にオランダ軍がマカオに攻めてきた際、大活躍をした逸話が現在に残っています。
ここから神父が撃った砲弾が、幸運にも敵軍の火薬庫を直撃し、海へ追い返すことに成功したそうです。
聖母に祈りを捧げた礼拝堂
公園になっている砦の頂上から少し下りると、聖母をまつった礼拝堂があります。
このエリアには兵営や貯水槽、倉庫が揃い、最長2年の包囲攻撃に耐えられるだけの蓄えが可能でした。
神父たちはマカオを攻めてくるオランダやスペインの船を発見すると、この聖母に祈りを捧げてから戦いへ身を投じていました。
現在は観光地となったため、飲み物が購入できる売店やトイレとして利用されています。
暑い季節は、冷たい飲み物で一休みしてはいかがでしょうか。
マカオ博物館で知的に楽しもう
モンテの砦のもう1つの見どころは、「マカオ博物館」です。
ポルトガル人がマカオに定住を始め、東西文化の交流地点となったマカオの成り立ちや、爆竹などのマカオの伝統的な産業、東西の食事・結婚文化や広東オペラといった大衆芸術について学べます。
マカオの歴史を知れる、見応えがある博物館なので、博物館好きにおすすめです。
特別展なども度々行っていますよ。
博物館入口のエスカレーター下には、お土産屋さんとカフェがあります。
お土産屋さんでは、キーホルダーや絵葉書など定番の雑貨の他、マカオの歴史にまつわる本などを多数揃えています。
オープンカフェでリゾート感を楽しみながら休憩するのもおすすめです。
小腹が空いたら、中華まんのテイクアウトも販売していますよ。
ニューヤオハンにもお店がある、アンジェラズカフェの姉妹店で、どれを食べてもおいしいです。
リスボアホテルのベーカリーと同じレシピのエッグタルト(12MOP、約160円)もおすすめ。
施設情報
マカオ博物館
澳門博物館
住所:澳門博物館前地112號
営業時間:10:00~18:00(最終入場17:30)
定休日:月曜日 ※月曜日がマカオの祝日の場合は開館
料金:大人 15MOP(約200円)
学生証の提示で8MOP(約100円)
12歳以下と65歳以上は無料 ※要パスポート提示
澳門居民はID提示で無料
※毎週火曜と毎月15日は無料開放
【公式サイト】澳門博物館
ミュージアムカフェ
住所:澳門博物館前地112號
営業時間:10:00~18:00(最終入場17:30)
定休日:月曜日 ※博物館に準じる
アクセス・行き方
聖ポール天主堂跡から徒歩3分
セナド広場から徒歩10分
施設情報
モンテの砦
大砲台
住所:澳門博物館前地112號
営業時間:7:00~19:00
定休日:なし
入場無料
エスカレーターで上るのがベスト
聖ポール天主堂跡から、マカオ博物館のエスカレーターを利用すると便利です。
午前10時前や午後5時半以降、休館日はエスカレーターが利用できませんので、歩きましょう。
モンテの砦でマカオの歴史を感じよう
マカオの歴史を感じられる絶景スポット「モンテの砦」は、穴場の世界遺産です。
写真好きや建築好き、歴史好きな方には特におすすめします。
ここからマカオの旧市街を見下ろして、きらびやかなコタイ地区とは全然違う、生活感に満ちた街並みを味わってみてください。
マカオ行ったらこれ食べよう!: 地元っ子、旅のリピーターに聞きました。
CREA Traveller Autumn 2019 (新しさと懐かしさと 香港・マカオ)