マカオの世界遺産「ナーチャ廟(びょう)」は、道教の子どもの神様「哪吒(ナーチャ)」をまつっています。
子供ながらに武芸の達人というかわいらしくて強い少年神のお寺は、世界遺産が集中したエリアにあり、おすすめの観光スポットです。
疫病を鎮めるご利益があるというマカオの「ナーチャ廟」について紹介します。
※情報は2020年4月現在のもの、写真は2019年のものです。
- 疫病退治!ナーチャ廟の伝説
- マカオの歴史を象徴する印象的な撮影スポット
- ナーチャ展示館で少年神の愛らしい姿に出会う
- ナーチャ神の誕生日を祝うお祭り
- アクセス・行き方
- ナーチャ神に疫病のない世界を願おう
疫病退治!ナーチャ廟の伝説
このお寺は、1888年に建てられました。
ナーチャ神は、お母さんのお腹の中に3年間いて霊力を蓄えたという、子どもの姿をした道教の神様です。
その愛らしい姿から人気があり、西遊記や封神演義にも登場します。
19世紀後半、マカオで疫病が大流行し、人々の生命が脅かされたことがありました。
すると村人の夢枕にナーチャ神が立ち、「この薬草を湧水に煎じて飲むといいよ」とお告げを授けたそうです。
村人が言われた通りにすると、病気はぴたりと治まりました。
人々は「ナーチャ様が疫病からマカオの中国人とポルトガル人を救った」と大変感謝して、ここにナーチャ神のためのお寺を建てました。
お寺の内部は撮影禁止ですので、注意しましょう。
マカオの歴史を象徴する印象的な撮影スポット
ナーチャ廟は、ちょうど聖ポール天主堂跡の裏側と、グランドリスボアホテルがよく見えます。
新旧マカオのランドマークとして有名な、2つの建造物を1枚の写真に納めることができる場所です。
古い石造りの建物と新しい金ピカの建物の対比が印象的で、マカオに流れる歴史を感じられるような、面白い構図の写真が撮れますよ。
ナーチャ展示館で少年神の愛らしい姿に出会う
ナーチャ廟の隣には、マカオのナーチャ神にまつわる風俗などをまとめた資料館があります。
ナーチャ神の絵画や、お祭りに使われるおみこしの展示、昔のお祭りの様子を撮影した映像が流れています。
小さな資料館ですので、一度に大人数は入れません。
見学者が多い場合は、順番に見学しましょう。
空調が効いていますので、夏場の日差しを避けて小休憩したいときにもおすすめです。
施設情報
ナーチャ展示館
大三巴哪吒展館
開放時間:10:00~18:00(17:30最終入館)
定休日:水曜日(マカオの祝日は営業)
最大入場人数:1度に10名まで
入場無料
ナーチャ神の誕生日を祝うお祭り
毎年旧暦の5月18日前後に、ナーチャ神の誕生日を祝う「ナーチャ誕」というイベントが行われています。
ドラゴンダンスやライオンダンス、ナーチャ神や封神演義のキャラクターに扮した子どもの俳優たちが、ナーチャ廟からセナド広場までパレードを行う、とてもにぎやかなお祭りです。
かなり暑い時期なので、イベントを見る際には水分補給と暑さ対策をしっかり行いましょう。
アクセス・行き方
聖ポール天主堂跡から徒歩1分
セナド広場から徒歩10分弱
ガイドブックはガイドブックは地球の歩き方 マカオ 2018~2019がおすすめです。地図が素晴らしい。
施設情報
ナーチャ廟
哪吒廟
住所:大三巴斜巷6號
開放時間:8:00~17:00
年中無休
ナーチャ神に疫病のない世界を願おう
ナーチャ廟は地味な世界遺産なので、知らないと通り過ぎがちですが、知識があると楽しみが増えますよね。
かわいらしい子どもの姿をしたナーチャ神は、疫病から人々を守ってくれた頼もしい存在です。
2019年末から大流行中の新型コロナウイルスCOVID-19から、世界が一日も早く回復できるよう、画面ごしにナーチャ様にお願いしてはいかがでしょうか。
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CREA Traveller Autumn 2019 (新しさと懐かしさと 香港・マカオ)