前回、日本と中国の食事マナーの違いを紹介したところ、好評でした。
色々なご意見をいただきましたが、特に「箸渡しがOKなのは驚いた」というコメントが印象的でした。
箸と箸で食べ物を受け渡したりする、あれですね。
日本だと火葬場でお骨を拾うときの所作ということで、タブーに近い感覚があります。
私も子どもの頃「箸と箸」をやりそうになって、母に叱られたことを思い出しました。
私はこちらで実際に目にしたことがないので、マカオ人夫に聞いたところ「無問題ガ」だそうです。
とは言え、たいていはお椀などに入れてもらいますけどね。
実際に見たら、頭では文化の違いだと理解しながらも、ドン引きしてしまうと思います。
反対に、日本人が知らない中国の食事のルールもありますので、紹介します。
お箸が2膳ある
大衆店ではあまりありませんが、高級中華料理店などに行くと、お箸が1人2膳ずつ用意してあることがあります。
取り箸と自分用だと、パッと見て理解しますが、どちらをどちらに使うのか?
お客様からよくいただく質問の1つです。
答えは単純です。自分に近い方が自分用、遠い方が取り箸です。
左手が自分用、右手が取り箸ですね。
ちなみに、日本では配膳の際お箸を横向きに置きますが、中国では縦に並べます。
取り皿はごみ捨て用
中華レストランで席につくと、プレートがあって、その上にお茶碗が置いてあります。
日本人は間違いがちなのですが、プレートは基本的にごみ捨て用で、取り皿としては使いません。
中国では、小さなお茶碗でおかずもご飯も食べます。
中国の料理は、尾頭付き、骨付きがとにかく多いです。
日本とは全く違います。
日本のように食べやすさを重視するのではなく、食材を丸のまま頂くことに重きを置くのでしょうか。
それで当然ごみがたくさん出るわけですが、かつてのようにテーブルをゴミ箱にする、という人やお店は減っていると感じます。
骨や殻はプレートの上へどうぞ。
プレートがごみでいっぱいになったら、スタッフが取り皿を変えてくれます。
お湯はおかわり自由
飲茶の際、お茶はおかわり無料だというのはご存じでしょうか?
がぶがぶ飲んで、じゃんじゃんお湯を追加してもらうのが一般的です。
実は、紅茶でもなんでも、ティーポットのお湯はおかわり自由です。
ティーバッグはすでに出がらしかもしれませんが、2回か3回お湯の追加を頼むなんてよくあります。
日本だと、カフェでポットの紅茶を飲んで「すみませ~ん、お湯おかわり」なんて言うと、変な顔をされますよね。
日本にはない習慣なので知らない方も多いですが、中国に来たらぜひ活用して、おいしいお茶を思う存分楽しんでほしいと思います。
みんな違ってみんないい
日本料理と中華料理にそれぞれの良さがあるように、それぞれの文化や食事の作法にもそれぞれの良さがあると感じます。
郷に入っては郷に従えと言いますし、次回香港マカオ台湾中国などの地域を訪れた際は、ぜひ使ってみてくださいね。
また他にもこんなことがあるよ、などありましたら、ぜひ教えてくださいね。