マカオのカジノ王とうたわれるジャンケット事業大手サンシティグループCEOアルビン・チャウ氏の逮捕により、マカオの経済界に余波が広がっています。
タクチュングループ撤退
同じくマカオのジャンケット業界大手、タクチュングループ(徳晋集団)がVIPルームを閉鎖しました。
サンシティグループのVIPルーム閉鎖の影響と見られます。
複数の大手カジノが年内VIPルーム閉鎖
MGM、メルコ、サンズは12月20日にVIPルームを閉鎖することを発表しました。
一方リスボアを擁するSJMグループは引き続きVIPルームの営業を継続する見通しです。
これについてSJM代表は「私たちはもちろんチャウ氏と知り合いですが、特に親しいわけではありませんから」と述べています。
マカオ市民によると、マカオの狭さを考えればもっともだという意見が多数です。
サンシティグループ事業停止
サンシティグループが、12月10日ついに事業停止を発表しました。
これを受け、マカオ労働当局は専用の相談窓口を設けるなどして失業者の対応に当たっています。
開設初日最初の30分間に130人が窓口を訪れ、求職と会社への処遇改善を求める訴えを行いました。
ジャンケットルームの相次ぐ閉鎖により、マカオ市民の失業者は3,000人以上に及ぶのではと予想されています。
マカオ経済に与える影響
マカオのカジノ売上におけるVIPルームの割合は、かつては半分以上を占めましたが、近年は減ってきていました。
このため、今回の事件は長期的に見れば大きな問題にはならないだろうと考えられています。
それよりも先の見えないコロナによる観光客の減少が、マカオの経済を苦しめており、今後のカギを握っています。
今後の動向に注目
次々と余波が広がり、波紋を呼んでいるサンシティ事変。
マカオの経済に与える影響と、市民の声を今後も注視していきたいと思います。