海外では、生活習慣や文化はもちろん、働き方も日本とは違います。
日本人はマカオのどこで働いている?
マカオの人たちは、一体どんな働き方をしているのでしょうか?
私が知っているのは旅行業だけですが、海外で働いてみたいと思っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
日本人が多い業界
マカオで日本人の多い業界は、以下の通りです。
- 旅行会社(オペレーター、ツアーガイド)
- ホテル(営業、フロント、コンシェルジュ)
- カジノ(VIPアテンド)
- レストラン(日本食、パティシエ)
その他、大きな企業に
- 住友ベークライト
- マカオ航空
などがあります。
マカオで働いてみたいと思っている方は、この辺りに絞って探すと、見つかりやすいかもしれません。
必要とされる言語
業界にもよりますが、基本的には
- 広東語
- 中国語(普通話)
- 英語
が使われています。
ホテル勤務などの場合、この3か国語は必須です。
ツアーガイドは日本のお客さんの応接が仕事なので、日本語の他には現地スタッフとコミュニケーションが取れる程度の広東語、または中国語が必要とされます。
ホテルスタッフよりは、かなりハードルが低いですね。
ゆるい働き方
職種にもよるでしょうが、のんびりさんが多いマカオでは、基本的に働き方ものんびりしています。
マカオ市民は家族を大切にするので、ライフワークバランスが整っている人が多い印象です。
マカオでの働き方に慣れると、日本では働けないだろうなと思います。
出社は何分前?
出社は始業時間に間に合えばOK。
私はオフィスワーク時代、いつもギリギリでしたが(たまに1分前に着いて、お~セーフ!とかやります)、注意されたことはありません。
ガイドの仕事は直行直帰です。
会社や仕事内容によっては30分前にスタンバイよろしく、という場合もあります。
残業は週何時間?
残業は申告制のため、定時上がりが基本です。
旅行業の場合は、GWや年末年始の繁忙期や、台風の事後処理の際に残業が発生していました。
掃除と休憩
掃除は、就業中に掃除のおばちゃんが来て、ごみを集めたり拭き掃除をしてくれます。
スタッフが掃除をする必要はありません。
ランチ休憩は60分しっかり取り、外へ食べに出る人が多いです。
がんばらない
マカオの人は、嫌なことがあったら、すぐ辞めます。
マカオは景気がどんどん良くなっていて、売り手市場だからです。
中でもマカオ市民は就職面でも優先的に採用されるなど、優遇されています。
怒られながらも、安い給料で必死にかじりいてやる、という感覚はありません。
ですから日本人ボスが牛耳る日系企業など、現地スタッフが居つかないところも、中にはあります。
日本から来たチェーン店レストランがすぐ撤退してしまう場合は、理由はこの辺にあるのかもと思っています。
足を引っ張る文化?
マカオ人でバリバリ働くモーレツ社員みたいな方は、私はあまり見たことがありません。
「そんなに無理して稼がなくても、食えるだけ働けばいいじゃない」という感じの人が多いです。
ただ、カジノ関係や営業成績を競うような職種など、現実的にお金が絡んでくると、足を引っ張る文化があるとマカオ人夫から聞きました。
マカオでよく見るタイの仏教グッズのお店では、「呪いグッズ」を扱っているそうです。
信じるか信じないかは、あなた次第…。
給料倍!
マカオでは、祝日に仕事をするとお給料が余計にもらえるという法律があります。
残念ながらガイドには適用されませんが…。
ホテルのスタッフに、心底同情されました。
マカオには祝日が2種類あります。
公眾假日と強制性假日と呼ばれるものです。
公衆假日は、イースターや冬至など。
強制性假日は、元旦や旧正月、マカオの中国返還記念日など10日間あります。
中でも強制性假日に仕事を依頼する場合は、30日以内に振替休日を取らせるか、当日は普段の倍のお給料を出さなければならない、と労働法で決まっています。
マカオの産休・育休
マカオでは、女性は産前産後合わせて70日の産休取得が可能です。
男性の産休取得は、産前~産後30日以内に5日間認められます。
男性も一緒に子育てに参加できるのは、新しい家族の絆を強めるのにいいですね。
産休期間は、通常通りのお給料が支払われます。
お給料がもらえるのはありがたいです。
日本は産前6週間、産後8週間の産休が取れるので、マカオよりも産休期間が1か月ほど長いです。
マカオでは、産後に少しでもゆっくりしたいとの理由で、出産前日まで働くという女性も多く、
「彼女今日休み?」
「赤ちゃん生まれたらしいよ~」
「!?」
というカルチャーショックが、時々発生します。
マカオには、育休はありません。
離職するか、復職するなら子どもを両親や託児所に預けて働くか、どちらかを選びます。
私が勤めた複数の旅行会社では、子育てに関して仕事上で色々とかなり融通をきかせてもらいました。
上司次第ではあるのでしょうが、ありがたい限りです。
マカオの託児所事情
マカオは共働き家庭が多いので、託児所はたくさんあります。
「待機児童」という言葉は聞いたことがありません。
受け入れ可否の決定は抽選です。
私の場合は、1歳半くらいで託児所を利用しました。
0歳から託児所に預ける家庭も少なくありません。
私は3か所申し込み、2か所から受け入れOKの連絡が来ました。
マカオの託児所は、幼稚園入試の準備クラスを兼ねていることが多く、お絵かきなどの遊びだけではなく、トイレトレーニングから広東語、英語まで教えてくれます。
もちろん家でもやりますが、託児所のおかげで、私もずいぶん助かりました。
マカオで働く
カジノやホテル業界など、華やかな印象のマカオ。
バリバリ働くかと思いきや、おっとりしたマカオの人が、そんなに根を詰めるわけありませんでした。
実際は、働いている人に優しい職場が多いです。
日本と比べると一長一短ありますが、これに慣れると日本社会の働き方は、厳しすぎると思えてきます。
マカオのガイドブックは地球の歩き方 マカオ 2018~2019がおすすめです。地図が素晴らしい。
以下におすすめのマカオ旅行本を紹介しておきます。
マカオ行ったらこれ食べよう!: 地元っ子、旅のリピーターに聞きました。