マカオの世界遺産、歴史市街地区は小さなエリアに30か所の見どころが詰まっています。
徒歩で回れる場所も多く、回り方を工夫すれば1日で全て制覇することも可能です。
マカオ在住で10年現地ツアーガイドをしている私が、徒歩と路線バスを使った最も効率的な世界遺産の回り方を紹介します。
所要時間は前半部分を最短で、約2時間です。
じっくり歴史的建造物を観覧したい方や、たっぷり撮影したい写真好きの方なら、3~4時間みておくといいでしょう。
後編はこちらです。
マカオガイド直伝!世界遺産制覇の最も効率的な回り方モデルコース・後編
※2020年2月現在の情報です。1MOP(マカオパタカ)=約13.5円
- 媽閣廟へ出発
- 媽閣廟(マッコウミュウ)
- バラ広場
- 港務局ビル(港務局大楼)
- リラウ広場
- 鄭家屋敷
- 聖ローレンス教会
- 聖ジョセフ修道院および聖堂
- ドン・ペドロ5世劇場
- 聖オーガスティン教会
- 聖オーガスティン広場
- ロバート・ホー・トン図書館
- マカオの世界遺産めぐりを楽しもう!
媽閣廟へ出発
路線バスかタクシーを利用しましょう。
コタイ地区から向かうなら、リスボア前バスターミナルまで出て乗り換えるか、LRTで「海洋駅」まで行ってからバスに乗り換えましょう。
路線バスで
運賃は一律6MOP(約80円)、ICカードマカオパス利用で3MOP(約40円)
バスの乗り方やマカオパスについて、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
- マカオフェリーターミナル「外港碼頭」から
「10、10A、28B」乗車「媽閣廟站」下車すぐ
所要時間20~30分、5~8分に1本
- リスボア前バスターミナル「亞馬喇前地」から
「10A、11、21A」乗車「媽閣廟站」下車すぐ
所要時間15~20分、6~10分に1本
LRTと路線バス併用
- LRT「海洋駅」下車、徒歩10分弱「氹仔海濱花園」から
「MT4、26」乗車「媽閣総站」下車徒歩5分
所要時間10~15分、6~15分に1本
LRTの利用方法について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
マカオの鉄道LRT(ライトレール)に乗ろう!路線図・料金・乗り方解説
タクシー
メモに「媽閣廟」と書いて渡すか、ガイドブックや地図を指差しで伝えるのが確実です。
ガイドブックは地球の歩き方 マカオ 2018~2019がおすすめです。地図が素晴らしい。
媽閣廟(マッコウミュウ)
マカオで1番のパワースポット、媽閣廟から出発します。
媽閣廟は、道教の海の女神「アマ様」を祀っており、旅行安全・開運など幅広いご利益があると有名です。
朝早くから開いているので、時間を前倒しして出発するのもおすすめ。
マッコウミュウについて、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
施設情報
住所:Barra Square
開放時間:7:00~18:00
定休日:なし
バラ広場
バラ広場は、媽閣廟前にある波模様の石畳が印象的な広場です。
マカオ海事博物館などがあります。
施設情報
住所:Barra Square
開放時間:24時間
港務局ビル(港務局大楼)
媽閣廟からマカオ版「万里の長城(萬里長城)」という、ゆるい坂を上って徒歩3分ほどの場所にあります。
ここからしばらくは上り坂です。
港務局ビルは、かつてポルトガル軍のインド人部隊の駐屯地でした。
イスラム風の特徴的なデザインは、高温多湿のマカオの気候に適しています。
現在は役所になっていますが、美しい回廊に入って写真撮影をしたり建築を見学できます。
施設情報
住所:Calçada da Barra
開放時間:回廊(ベランダ)のみ 9:00~18:00
リラウ広場
港務局ビルから道なりに徒歩5分ほど歩いた場所にある小さな広場です。
ポルトガル風のパステルカラーの建物に囲まれています。
リラウ広場には、海に囲まれたマカオでは貴重な、真水の出る井戸がありました。
その井戸の水を飲んだ者は、またマカオに戻ってくるという伝説が残っています。
現在では、水は飲めませんので注意してくださいね。
施設情報
住所:Lilau Square
開放時間:24時間
鄭家屋敷
リラウ広場から徒歩1分の場所にあります。
鄭家屋敷は、1881年に建立された近代中国の文豪・思想家「鄭観応(ていかんおう)」の住居でした。
鄭観応は、孫文や毛沢東に影響を与えた人物として知られています。
伝統的な華北建築でありながら、インドや西洋の様式をふんだんに取り入れたぜいたくな造りが特徴です。
狭いマカオでは珍しく、総面積は約4,000㎡、東西に120mの広さを有します。
館内のトイレは、新しくきれいです。
施設情報
住所:No 10, Travessa de António da Silva, Macau
開放時間:10:00~18:00(最終入館17:30)
定休日:水曜
聖ローレンス教会
鄭家屋敷から徒歩5分
1558年頃に建てられた聖ローレンス教会は、別名「風順堂」といい、マカオで最も古い教会の1つです。
パステルカラーが美しい天井は、船底をイメージしています。
左右のステンドグラスも見どころです。
右手には聖ローレンスの物語、左手には聖母マリアの奇跡がそれぞれ3枚のステンドグラスに描かれています。
ショートパンツやミニスカートでは入場できませんので、夏場の観光の際は注意してください。
施設情報
住所:Rua de São Lourenço (access from Rua Da Imprensa Nacional)
開放時間:月~金 6:30~18:30
土日 6:30~21:00
聖ジョセフ修道院および聖堂
聖ローレンス教会の裏手、徒歩3分の場所にあります。
聖ジョセフ聖堂には、フランシスコ・ザビエルの右腕上腕部分の骨が安置してあります。
日本ともゆかりの深いフランシスコ・ザビエルの遺骨に出会える貴重な場所です。
アーチ形の高い天井と、ねじったような彫り出しの柱が美しい教会です。
施設情報
教会
住所:Rua do Seminário
開放時間:9:00~18:00
聖ヨセフ修道院宗教芸術宝物館
住所:Igreja de S. José, Rua do Seminário, Macau
開放時間:10:00~17:00
定休日:水曜
ドン・ペドロ5世劇場
聖ジョセフ修道院および聖堂から徒歩5分です。
エメラルドグリーンが美しいドン・ペドロ5世劇場は、アジアで最初の西洋式の劇場として誕生しました。
現在でも、ショーの会場として利用されます。
普段は一般開放されていますので、劇場のホールや1階席、2階席の様子をぜひ見学してみてください。
施設情報
住所:Santo Agostinho Square
開放時間:10:00~18:00
定休日:火曜
聖オーガスティン教会
ドン・ペドロ劇場の目の前にあります。
聖オーガスティン教会は、黄色と白の組み合わせがかわいい教会です。
マカオのキリスト教の大きなイベント「キリスト受難行列」の舞台となります。
別名は「龍のひげの寺」で、台風で壊れた屋根をヤシの葉で補修した際、風にたなびく葉が龍のひげのように見えたことから、こう呼ばれています。
施設情報
住所:No.2 Santo Agostinho Square
開放時間:10:00~18:00
聖オーガスティン広場
聖オーガスティン教会、ドン・ペドロ5世劇場、ロバート・ホー・トン図書館の3つに隣接する広場です。
ポルトガル風の建物に囲まれた、小さな広場です。
ベンチや売店があるので、休憩もできます。
石畳カルサーダスの模様もかわいらしく、写真撮影にも最適です。
聖オーガスティン広場について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
マカオ歴史地区・世界遺産の穴場!カラフルな聖オーガスティン広場
施設情報
住所:St. Augustine’s Square
開放時間:24時間
ロバート・ホー・トン図書館
聖オーガスティン広場に隣接している黄色い建物です。
元々はポルトガル夫人の家でしたが、香港の富豪ロバート・ホー・トン卿が別荘として購入し、彼の死後マカオ政府に寄付されました。
中庭は噴水が涼しげで、休憩にぴったりです。
館内には水飲み場や新しいトイレもあります。
施設情報
住所:No. 3 Santo Agostinho Square
開放時間:月~土 10:00~19:00
日曜 11:00~19:00
マカオの世界遺産めぐりを楽しもう!
前半は観光客があまり多くなく、歴史好きや写真好きにおすすめのちょっと渋いモデルコースです。
後半はセナド広場から始めて、路線バスを利用してロープウェーでギア灯台まで向かいます。
セナド広場周辺にはレストランがたくさんあるので、ランチ休憩にもぴったりですよ。