香港・マカオのランチと言えば飲茶(ヤムチャ)です。マカオでは、香港以上にコスパが良く、おいしい点心がいただけます。
でも、お茶はどうやって頼めばいい?どのくらい注文すればいい?マナーはある?など、初めて飲茶に挑戦する場合には、わからないこともありますよね。
任せてください。10年マカオに住んで毎週飲茶をしているマカオガイドが、飲茶の基本をお伝えします。
飲茶の基本
テーブルチャージとしてお茶代が加算されます。お茶は基本的にテーブル毎に1種類、ティーポットでサーブされます。
ウーロン茶やジャスミン茶が香り高くおすすめです。プーアル茶は油を流すと人気があります。日本人が飲み慣れた緑茶は、中国にもおいしいものがあります。
お茶はお代わり自由です。ポットにお湯がなくなったら、ふたをずらして置いておくとスタッフが気づいてお湯を足してくれます。スタッフが気づいてくれなければ、遠慮なく声を掛けましょう。ティーポットをちょいちょいと指させばわかってくれるはずです。
お茶をついでもらった際は、人差し指と中指の先でテーブルを軽く叩くと「ありがとう」という意味になります。「飲茶を知ってる」感が出て通っぽいです。ぜひ試してみてください。
注文の仕方の基本
お茶と点心の注文の仕方は、日本の感覚と少し違うかもしれません。慣れれば簡単です。
お茶の頼み方
まず、席に座ったらお茶を何にするか聞かれます。
「ウーロンチャ」「ジャスミンティー」などと答えましょう。
「プーアル茶」は北京語で巻き舌気味に「プーアル」または、広東語で「ポウレイ」です。
緑茶は「龍井(ロンジェン)」、菊花茶は「ゴクファー」と言います。いずれも広東語です。菊花茶は、置いていないレストランもあります。
小さな声で自信なさげに言うと伝わりにくいので、大きな声で自信満々に言うのが伝わるコツです。
点心の頼み方の基本
メニューが書かれた紙を1枚渡されますので、テーブルにある鉛筆やペンを使って、空欄にチェックを入れていきます。
- 「蒸點」:蒸したもの。シューマイやエビギョーザ
- 「煎炸點」:揚げたり焼いたもの。春巻きなど
- 「甜品」:甘いもの。プリンやゼリーなど
と、調理法で分かれています。
カスタードまんや、さつまいもまんなど、おまんじゅう類は甘くても「蒸點」、ごま団子は「炸點」です。
お目当てのものを、しっかり探しましょう。
量に関して、まずは人数分×1~2皿頼みましょう。追加は後から簡単にできます。
人気の品は売り切れてしまうことがあるので、先に頼んでおいた方が無難です。
チェックが済んだら、店員さんに紙を渡せば注文完了です。
メニュー本を渡された場合は、指さしで伝えればOKです。
食べ方の基本マナー
お皿とお椀、カップとお箸がセットになっています。
テーブルの上にあるお箸は取り分け用のお箸です。手元に2膳お箸がある場合は、左手が自分用、右手が取り分け用です。
取り皿は、基本的に全てお椀を使います。マカオではお皿を取り皿として使わず、ゴミ置き場として利用します。お皿の上にお椀を置きましょう。
予約の仕方の基本
人気のお店は前もって予約しておくか、直接行って素直に順番待ちしましょう。特にミシュラン掲載の「ザ・エイト」は予約がないと入れません。
「ザ・エイト」はグルヤクを使えば、日本語で予約できて安心です。
パリジャンのロータスパレスなど、公式サイトから中国語か英語で予約できるレストランもあります。
それ以外なら、予約は電話で取るのが一般的です。英語、中国語(広東語、北京語)が使えます。残念ながら日本語は通じません。
外国語が苦手な方は、予約の仕方に悩むかもしれませんね。
希望のレストラン名と希望の日時を書いたメモを用意すると役に立ちます。宿泊ホテルのコンシェルジュに予約を頼むか、レストランに直接行ってみましょう。
本場の飲茶を楽しもう!
ここまで読んでいただければ、飲茶の作法はバッチリです。習慣の違いは多少ありますが、決して難しくありません。
おいしいものを愛する心は、日本人もマカオ市民も同じです。小さな違いは軽く乗り越えて、本場のおいしい点心に舌鼓を打ちましょう。